あとがき。ネタバレしまくり!


2004年9月1日から執筆を開始しましたこの Reason of being[存在理由] も、約2年の時を経てこうして完結しました。飽き性の自分がここまで続けてこれたのもすべて読んでくださった皆様のおかげです。本当に感謝しております。
さてさてこのエピローグ、いかがでしたか?想像を裏切れればこちらとしては嬉しいのですが、やはりぶっ飛んだエピローグになりつつあるような気がします……。ていうかプログラムと直結してないやん!というツッコミが聞こえてくる……!しかしこのエピローグは、執筆当初から既に決まっておりました。司の法による自殺もそうです。


日記では何度かこぼしたことがあるのですが、この存在理由はエピローグのためにずっと書き続けてきたようなものなのです。司の兄らが母親を殺害するという設定はプロローグの3話目あたりになってから付け加えたものですが、やはりこの要素があってこそ存在理由が書きやすくなったのではないかな、と思います。なんと言っても司の最期は法による自殺。これに釘付けるまでの確たるものが欲しかったので、こういう展開になりました。
しかし兄たちの設定を加えたことで、蓮川司の悲劇っぷりが改めましてすごいことに……。こんな中学3年生いたら嫌ですけど、それはフィクションなので……(苦笑)許してください。
兄貴が3人、弟が2人。作者としては普通に区別がついているのですが、読者様としてはきっと区別がつかなかったかと……。すみませんすみません要らんもんばっかりですみません……!しかし彼らがないと話が成り立ちませんから……!ホントごめんなさい……!
あと、エピローグ内での時間の経過が薄っぺらくなってしまったのが……うむむ、情けないです。

司について語らせていただきますと、はじめは彼女、アドルフ・ヒトラーの欠片も知らない変な子でした。はじめは音楽好きの子にしようとしていたのです。存在理由のはじめのプロット時点での題名は殺人オペラ。指揮者になった司が次々とクラスメートを殺していくオペラを作らせるつもりたったのです。しかしまあ、いつの間にか話が大分それて、ヒトラーを名乗る化け物の話になりました。それもこれも「アドルフに告ぐ(手塚治虫)」を読んだ影響です。このアドルフに告ぐと「青の炎(貴志祐介)」は存在理由において多大なる影響力を及ぼしたと作者は考えております。
彼女の考え方の変化が一番書きづらかったのですが……わかってもらえたかすごく不安で仕方ありません。プログラム中は完全に「私は神、ヒトラー」思考。プログラムを終え、4年のときを重ね蓮川家に復讐した彼女はいまだ「滅ぼすべきユダヤ人を抹殺したヒトラー」であります。そして死刑判決が下り、彼女の計画が終わったとき初めて、「自分は化け物じゃないか」と悩み、死の直前まで考え続けていたのです。でも、本当はちゃんとした人間なんだよ、と最終話で夏葉と青沼が肯定しています。時既に遅し、ですが……。
ちなみに佐倉自身、別にネオナチとかそういう思考はありませんので、あしからず。
蓮川司、と言う名前も一番最初に決まりました。佐倉が大好きな苗字漢字2文字・名前漢字一文字の選択で、しかも『苗字に蓮を絶対に入れよう!』とか考えてまして。司もそういう女の子がよく知ってる中学にいたものですから、影響されまして。


元はといえば現在公開停止中の1作目2作目で主人公の設定を失敗してしまったので、3作目こそは主人公を目立たせよう!と考えてしまったのがいけなかったのでしょうね。逆に司以外がぼやけてしまった気もします。
そこで出てきたのが新宮響。エピローグではほとんどクラスメートについて触れてはいませんが、プログラム中では彼は司の唯一の弱みとして存在していました。個人的にこの2人はうまくいったかな、と思っています。ちょっと自画自賛。
そして響を飾るのに対し市村翼。当初はアレほどかっこよく書くつもりはなかったのですが、かなり動かしやすいことが発覚しまして(笑)ちなみに彼が一番株が上がった人物です。自分の中では。


逆に脱出組についての描写が一番辛かったです……。郡司崇弘と工藤依月ですね。脱出、といいながらも結局は考えられてないし、むしろ精神的な面を彼らの描写としていたので、本当に書きづらかったです……。ただ一言天才と片付けるのではなく、行動で示すのも作者が馬鹿だからできませんでしたし……。むむむ、精進あるのみですか。
逆に作者にはこいつら人気上がらないだろうなーと思っていましたが先日募集したアンケート絵は意外に人気だった三光組(相澤圭祐・森井大輔・柏崎佑恵)。彼らに一票はいるのがビックリしました。暗い過去を持ってるけど、けなげに笑って生きていくというのは少し自分を反映しただけあって、だんだんダメな方向に行ってしまった圭祐に一番ごめんなさいです。佑恵ちゃんもね……3学期から転校してきたくせに出席番号が最後じゃなくてちゃんと名前順とか……ね、ホントごめんなさい。大輔のぶっきらぼうな態度が一番書きやすかったです。
書きやすいといえば、千田亮太。お馬鹿なテンポとお馬鹿なダンスでの某ホッパーが一番テンションのノリに近いですね。彼は何でもやってくれるので、大好きです。最期がちょっと悔やまれますが……。

今回の生徒さん達は、モデルというものが居りませんので、逆に自分の書き分けのスキルが試された、いわゆる度胸試しに近かったと思います。でも固定概念に縛られずに書けるほうが、やっぱり楽しいのかもしれないです。名前を拝借したのはバスケの東部大会のパンフレット……。苦笑を買うこと間違いなし。
名前のバランスを見ていたら、意外にかぶるのが多いことに気付いたり。上のほうでも述べましたが、名前漢字一文字が好きな子なんです私。そういうわけだから工藤依月も昔は樹と一文字だけだったはずなんですが、ね。名前が変わったのはあと市村翼。昔は市川翼でした。なぜ変えたかというと、蓮川司とそっくりだから。いちかわつばさ・はすかわつかさ。




何だかんだで2年弱、個人的にはこの存在理由が一番楽しく書けたかな、と思います。エピローグのためにモチベーションが継続されたのかしら。
エピローグも少し国語の教科書みたいに謎を全部書き出さないで、読者の思いにゆだねる部分を少しだけ書きました。それから、各話のタイトルも少し頑張った!!大体が話の内容と直結してるはずなのですが、どうでしょうか。って聞くなよって話ですが。最終話の睡蓮は、勝手に「睡眠+蓮川」と読み取り、司の永眠としてかけました。


さてさて。ここにおいて3作目である存在理由が完結いたしましたので、この先の話をば。
一応来年は受験生になるので、次のオリバトもプロット全然決まってないし、オリバトの更新は少し休止になります。次回作のオリバト登場人物の詳細の更新はやっていこうかなーと。あとは「晴れ のち 身を知る雨」の執筆(10話予定)、「日が堕ちたなら」の執筆(多分10話程度かなー)で1年経っちゃうと思います。経たなかったらあの空の華となって。それから226。完全に日記サイトになる気配プンプンでお送りいたしますイヤッハー!



それでは、長々しいあとがきにお付き合い下さりまことにありがとうございます。
世界の片隅より。佐倉恭祐。



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